訓練センターの候補犬の中で1人前の盲導犬になれるのは3~4割です。

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盲導犬の訓練内容

 

盲導犬の訓練は人間の指示に従って、単独での行動を行う基礎訓練と、ハーネスをつけて使用者を目的地まで問題なく案内する誘導訓練の2種類があります。
街中で盲導犬を見ると、まるで人間の頭脳が入っているように状況ごとで適切な判断をできる賢い頭脳を持っています。

 

1人前の盲導犬になる過程で、どのような訓練を受けているのか訓練センターで行っている内容をまとめました。

 

 

基礎訓練

盲導犬と訓練士

基礎訓練の中でも、服従訓練歩行訓練の2種類に分類されています。
服従訓練については、訓練センターの前にパピーウォーカーの元でも基本的なシツケを受けて、再度訓練センターでも徹底した訓練と評価(試験)を受けます。

 

歩行訓練は実践を想定して、段差や道路などを通過する方法を訓練します。
犬は運動能力が高いので訓練しなくても単独で街中のあらゆる場所を移動することができます。

 

しかし、犬のペースで移動してしまっては盲導犬として成立しないので、全盲の視覚障害者を誘導する場合でも対応できるように、人のペースに合わせてゆったり歩行できる能力を身につけます。

 

服従訓練の内容

 

  • カム(呼ぶ)
  • シット(お座り)
  • ダウン(伏せ)
  • ウェイト(その場所で待て)
  • 呼んだらすぐに使用者の左側の足下に来て座る
  • 落とした物を拾う

 

一般的な犬のシツケと共通している部分もありますが、盲導犬なので人の声に反応してスピーディーに行動を取るように訓練します。
飼い犬だとオヤツをあげないとお座りやお手をしないというケースもありますが、盲導犬では犬の都合で服従しないことは許されません。

 

あくまでも盲導犬として必要な命令だけを覚えさせられますが、訓練センターに入る前はパピーウォーカーと呼ばれるボランティアスタッフの家庭で10ヶ月間生活をともにします。
パピーウォーカーの元で、飼い犬によく見られるお手や食事の待てを仕込まれているケースもよくあります。

 

盲導犬ユーザーは生涯で何度か盲導犬を変えることが一般的なので、盲導犬が変わっても同じ命令の仕方で服従できるように、英語を基準にコール方法も統一されます。

 

 

歩行訓練の内容

 

  • 周りの騒音や歩行者、ネコなどを気にせずに真っ直ぐ歩く
  • 段差や階段の昇り降り
  • 障害物の回避
  • 横断歩道や踏切りを渡る
  • 電車やバスの乗り降り
  • 交差点、曲がり角、その他危険な場所での一旦停止
  • 人混みの中での歩行
  • 外出先で待つ(病院の外で数時間待つなど)

 

このほか日常生活でありうる様々なシチュエーションを想定して訓練を受けます。
訓練センターごとで地域性を考慮して内容が変わるケースもあります。

 

 

誘導訓練

実際にハーネスをつけて人を誘導する訓練を行います。
最初は訓練センターのスタッフが盲導犬ユーザー役を務めながら行い、終盤では実際に目の不自由な人が訓練センターに4週間寝泊りして共同生活も行います。

 

また、不服従訓練も同時に行われ、盲導犬自ら状況判断して、危険と判断したら服従しない応用力も身につけます。
たとえば赤信号で車が横断している中でゴーと命令を出しても進まないなど、命令と実際の危険回避の優先順位を学ばせます。

 

誘導訓練は常に適切な判断をする賢さと応用力が必要で訓練と評価(試験)を繰り返していきます。
誘導訓練で適正なしと判断されるケースも多く、訓練センターの候補犬の中で1人前の盲導犬になれるのは3~4割です。